カンボジアのコロナウイルス事情が気になるよー
どうもパイセンです。
現在世界中で猛威を振るっている新型肺炎「COVID-19」、通称「コロナウイルス」。中国を中心に感染が拡大し、日本国内でも感染者の数が増えていきています。
直近でカンボジアへの渡航を予定している方は、コロナウイルスの情報が気になっていると思います。というわけでこの記事では、カンボジアのコロナウイルスに関する最新情報をまとめています!
全体像をつかむための概況のほか、出入国に際する規制や、地域ごとの感染状況を記載しました。事態が収まるまでは随時更新していくので、ぜひご参考にしてください!
目次
カンボジアでの感染者数(5月9日更新)
現在カンボジア国内の感染者は122人です。3月に入初旬に外国籍の感染者が相次いで報告され、感染拡大が加速しています。
なお、感染者数の合計が122名になった4月12日以降、新たな感染者は報告されていません。また、これまでに感染者のうち120人が回復しており、死者数は0人と報告されています。
感染者数 | 回復者数 | 死者数 |
---|---|---|
122 | 120 | 0 |
地域ごとの感染者数
観光地として人気の都市であるシェムリアップ、プノンペン、シアヌークビルは特に感染者が多く見られます。自然と海外観光客も集まる場所ですので、特に注意が必要です。
カンボジアの中国人観光客&在住者は多数
カンボジアは中国人観光客がとても多いことで有名です。EPOCH TIMESによると、2019年1月から2019年の10月までに訪れた中国人観光客は、前年比24.4%増の204万人にも上ったそうです。これは、海外からの全観光客のおよそ4割にも当たるとのこと。
観光客だけでなく、カンボジア国内に住む中国人も非常に多いです。同紙によると、カンボジアに住む中国人は25万人とのことです。カンボジアの人口は約1,600万人なので、人口に占める中国人在住者の割合はおよそ1.6%にも上ります(日本はおよそ0.6%)。
中国からカンボジアへは直行便が出ていて2時間半〜3時間ほど。時差はわずか1時間ということもあり、気軽に行けてしまいます。
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カンボジア周辺国の感染者数
カンボジアを含む東南アジアは、周辺国と一緒に周遊することが多いです。パイセンも年末は、カンボジア→マレーシア→ベトナムと周遊してきました。また、日本・カンボジア間では、直行便よりも周辺国を経由する方がリーズナブルです。
そのため、カンボジアだけでなく周辺国の感染状況も確認しておくことをおすすめします!特にタイやシンガポールは、比較的早い段階から感染者が多く確認されているので、十分な注意が必要です。
なお、3月26日にラオス国内で初の感染者が発覚したことで、ASEAN加盟国すべてで感染が確認されました。
コロナウイルス感染者マップ
この記事でもできるだけ最新の情報になるよう更新していきますが、以下のマップで常に最新の情報を確認することができます!カンボジアに限らず世界中の情報が確認できるので、ぜひチェックしてください!
カンボジアへの入国、海外への出国規制
足元で感染者が拡大していることを受け、カンボジアへの入国、カンボジアからの出国が制限されている状況です。カンボジアへの渡航を予定されている方は十分お気をつけください!
カンボジアへの入国規制(日本からの入国)
カンボジア政府は、2020年3月30日23:59以降、すべての外国人を対象に、観光ビザ、e-Visa、アライバルビザ(入国時に空港で取得できるビザ)を1か月間停止(※)しています。つまり、出発地が日本であることに限らず渡航することはほぼ不可能です。
4月27日更新※ 停止期間は、カンボジア保健省と世界保健機関(WHO)が「新型コロナウイルスの感染が収束したと評価するまで」とされています。引き続き、カンボジア国内へ行くことは困難な状況が続いています。
どうしてもカンボジアへの渡航を希望する場合、以下の条件をクリアする必要があります。
- 海外のカンボジア大使館・総領事館等で、事前にビザを取得
- 渡航72時間前までに、日本の保健当局から「新型コロナウイルスに感染していないことを証明する診断書」を取得
- 補償額が5万米ドル以上の保険証書を提示(カンボジアでは現地通貨のリエルと同時に、米ドルが普及しています)
- 入国時に健康診断やスクリーニングを実施し、その結果として強制隔離や検疫、その他カンボジア保健省の指示を遵守
また、それ以外にも、以下の国からの渡航は、日本人を含め3月17日0:00から禁止されています。
- イタリア
- ドイツ
- スペイン
- フランス
- アメリカ
- イラン(イランのみ3月18日0:00から)
どちらも期間が設定されているものの、状況に応じて変更される可能性が非常に高いため、常に最新情報をご確認ください!
カンボジアからの出国(日本への帰国)
現在日本では、複数の国からの入国を制限しています。カンボジアからの入国は制限されていませんが、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、そしてマレーシアのASEAN7か国からの(トランジットを含める)入国の際には、14日間は自宅等で待機し、さらに空港からの移動も含めて公共交通機関を使用しないことが要請されます。
カンボジアと日本間では、成田・プノンペン間を結ぶANA便が唯一の直行便ですが、これ以外は他の国を経由する便です。加えて各航空会社が便数を減らしています。カンボジアから日本への帰国を予定されている方は、各航空会社の最新情報をご確認ください!
わたしも急遽、プノンペンからの直行便で帰国しました!
その他、カンボジアに滞在歴を持っているために、出国(海外への入国)が制限されることもあります。こちらに関しては、各国の大使館が発信している最新情報を参考にしてください。
シェムリアップの状況
シェムリアップとは
あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、シェムリアップはとても有名な街です。何と言っても、カンボジアの国旗にも描かれ、カンボジアの代名詞と言っても過言ではない世界遺産「アンコール・ワット」がある街です。
カンボジアの中心からはやや北西に位置し、毎年多くの観光客が訪れます。アンコールワットをはじめとして、自然と一体化する幻想的な雰囲気の遺跡群を見ることができます。物価が安く、治安も比較的良いため、日本人にも人気の観光地です。
一部遺跡を除き、中心街は非常にコンパクトです。さらにトゥクトゥク文化が発達しているため、基本的に移動には困りません。カンボジア国内でもプノンペンと並んで2大都市として知られています。
また、全観光客に占める中国人の割合が高いことでも知られています。
シェムリアップの感染状況
3月7日、カンボジア保健省が、シェムリアップにおいてカンボジア人男性(38歳)がコロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。カンボジア国内での感染例は、1月に発覚して以降2人目で、実に2ヵ月ぶりです。カンボジア人としては初の感染者です。
ちなみにこのカンボジア人感染者、同じく感染者である日本人男性と接触していた、いわゆる濃厚接触者であると現地メディアが報じています。
この報道を皮切りにカンボジア全土での感染報告が相次ぎました。観光客が多い割には、現在それほど多くの感染者は確認されていません。しかし、日本で言う東京と同じく、あっという間に感染が拡大する可能性が大いに考えられるため、油断は禁物です。
なお、学校は早い段階で休校の処置が取られています。
アンコールワットのコロナウイルス情報
4月1日現在、アンコールワットが閉鎖されるといった情報はなく、通常通り入ることができます。ただし、当たり前ですが利用客は少なく、仮に行ったとしてもほぼ独占状態です(今行くのは感染するリスク、うつすリスクが非常に高いのでお控えください!)。
早く収束してほしいものです。。。
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プノンペンの状況
プノンペンとは
言わずと知れた、カンボジアの首都です!毎年たくさんの観光客が訪れ、街には高層ビルが建設されるなど賑わってきていますが、今も歴史ある寺院をはじめフランス領時代の面影が残る伝統的な街です。
街はメコン川とトンレサップ川の西側に位置し、きれいなリバービューを望めます。また北部には、プノンペンの名前の由来となった寺院「ワットプノン」があり、こちらも観光地として人気があります。
プノンペンの感染状況
3月13日、新たに首都のプノンペンにて、カナダ人男性(49歳)とベルギー人男性(33歳)が感染したことが発表されました。このうちカナダ人男性は、プノンペンのピチ島(ダイヤモンド島)にあるカナダ・インターナショナル・スクールに勤めるカナダ人職員です。
さすがに首都ということもあり、その後も感染例が続々と報告されています。他国の首都のように、感染が一気に拡大するのも時間の問題かもしれません。
また、シェムリアップと同じく、学校は早い段階で休校の処置が取られています。
シアヌークビルの状況
シアヌークビルとは
シアヌークビルは、カンボジアの南西に位置する海に囲まれたリゾート地です。首都プノンペンやアンコールワットのあるシェムリアップに次ぐカンボジア第三の観光地として注目を集めています。カンボジアでは珍しいビーチリゾートで、シェムリアップからは飛行機で1時間ちょっと、プノンペンからは車で4時間ほどです。
カンボジアと言えば、首都であるプノンペン、さらには世界的に有名なアンコールワットを中心とした遺跡群のあるシェムリアップが有名です。しかし、近年中国人観光客を中心に、このシアヌークビルの人気が高まっています。
シアヌークビルの感染状況
シアヌークビルでは、カンボジアで初めて感染者が報告されました。感染者は、武漢に住む60歳の中国人男性の方です。カンボジアのシアヌークビルに旅行で訪れたときに、コロナウイルスと診断されました。
男性は1月23日に入国し、その後にコロナウイルスの陽性反応が出たとのこと。一緒に訪れていた3人の家族やフライトに同乗した人も含め、感染者はこの男性だけでした。なお、すでにこの男性はSihanouk Provincial Referral Hospitalでの治療後に完治し、2月10日に退院したことが伝えられています。
それからしばらく報告がなかったのですが、各国が下船を拒否したクルーズ船「ウェステルダム号」の乗客が下船し、その後入国したマレーシアで感染が発覚しました。それ以外の乗客乗員の感染は確認されませんでした。
また3月22日、フランス人団体旅行者30人以上が集団感染していることが発表されました。これを受けて現在シアヌークビルは、カンボジア国内でもっとも感染者が多い州となっています。
コンポンチャムの状況
コンポンチャムとは
コンポンチャムは、カンボジア南東部にあるメコン川に沿って拡がる都市です。首都のプノンペンからは車で2〜3時間ほど。
人口はカンボジアの中でも5〜6番目とそれほどメジャーではないのですが、古くから港として親しまれているのどかな街です。コンポンチャムは「チャム人の港」という意味で、現在も多くのチャム人が暮らしていると言われています。
東南アジア最長の川であるメコン川の港というだけあって、バイキング・クルーズ・ジャーニーのようなクルーズ船が発着することでも知られます。また、日本人にとっては、日本が建設費を援助したメコン川に架かる橋「きずな橋」のある場所として所縁のある地です。
コンポンチャムの感染状況
ロンドンから乗継ぎ先のハノイへ向かう飛行機の中で、同乗したベトナム人から感染したイギリス人女性の感染が発覚しました。その後、この女性が利用したクルーズ船「バイキング・クルーズ・ジャーニー」の乗客の中から、相次いで感染者が報告されました。
その後、マレーシアの宗教会合に参加したカンボジア人の感染が相次いで確認されています。こうした背景もあり、カンボジア国内では感染者の比較的多い地域となっているので、ご報告しておきました!
その他地域の状況
このほか、マレーシアで行われた宗教会合以降、カンボジア国内全土で感染者が確認されています。どこへ行くにも、どこに滞在するにも、危険な状況です!
ここまでさまざまな情報をお伝えしてきました。現在は他国と同じく、カンボジアへの渡航、さらに国内での滞在は非常に危険な状況です。
しかし、とても魅力的な国ですし、日本からはカンボジア入国時にお金を払うだけのアライバルビザもあるため気軽に行けます!状況が落ち着いたら旅行に行こうと考えている方は、ぜひ旅行先の候補に入れてくださいね!